待ちぼうけの忠犬EK9
私の愛車はシビックタイプR EK9 後期型 サンライトイエロー。と、書いても「なんやねんそれ？？」と思う方が多いでしょう。でも一部の方は「おぉ～っ！いいね！」と言ってくださるはず。むふふ。えへへ。
ま、約20年前のマニュアルのスポーツカーです。頭文字Dに出てくる車、と言ったらなんとなくイメージがつきますかね？
元々スポーツカーが好きだった私。若かりし頃、車仲間の1人「兄やん」が白のEK9に乗っていて、草レースでならした兄やんの運転技術も素晴らしかったし、何よりそのVTECエンジンがもたらす走りと音に魅了されました。当時もハイパワーなターボ車はさまざまありましたが、その中にいてもバカっ速い自然吸気のライトウェイトスポーツは私の憧れの車となりました。
その憧れの車を約14年前に手にしました。が、いかんせん乗る時がない。購入したばかりの頃は車通勤だったものの、転職で公共機関での通勤に。休日も基本インドアな上に、昼からお酒を飲んでしまうw 私の車はひたすら駐車場で、まるで忠犬ハチ公のように私が運転してくれるのを待っている日々が続くのでした。
カーシェアで維持費を稼ぐ
そんな時、またも投資メンター ゆーすけくんが新たなものを教えてくれました。これは投資というより、資産運用の話ですね。
Juriねぇ、EK9をカーシェアで貸したら？オレもやってるけど、オレらの車みたいなのは需要あるよ。
ゆーすけくんも、EK9と同じ時代のスポーツカーに乗っているのです。そしてとあるアプリの画面を見せてくれました。
ほらこれ見て、オレの車。もう15回以上貸してる。1回貸すとこの金額が入ってくるから、月に1～2回貸したら、維持費くらいは車が自分で稼いでくれるよ。
ホントだ！でも人に貸すって色々心配じゃない？今までトラブルになったこととかないの？
ないよ！こういうスポーツカーを借りる人はすごく丁寧に車を扱うよ。価値をわかってるからかな？
どんな人が借りていくの？
20代の若いスポーツカー好きのコとか、この車の世代の40代とか、お医者さんとか。
そっか、私たちの車は未だに人気で、特にこの数年の価格高騰はすごいしね。乗ってみたくても普通のレンタカー屋さんにはないし、買おうとしても状態のいい車体はなかなか見つからない。きっとそういうのをわかって、それでも乗りたくて借りていくんだろうね。ずっとEK9動かしてなくて、ホントもっと走らせないと車にもよくないから、貸して代わりに走ってもらうのもいいかも！
それよ！オレも移動用の車買ってからほとんど乗ってないから、そのためにこれやってるのもある。定期的に洗車もしたいけど、何もないとなかなかしないからさ。カーシェアで貸す前は洗車してキレイにしてから貸してるから、ほど良く稼働して洗車もできる。
うん、いいかも！私もやってみる！招待コード送って！なんかお互い得になるみたいだから！
こんな感じで、愛車のEK9をカーシェアで貸し出すことにしたのでした。
個人間だからこそ大事に扱う
すでに私のEK9は貸し出されています。その記事はまた後ほど。
私がカーシェアを始めると言った時、車を心配した友人も何人かいました。でも、貸して思ったのは、オーナーと面と向かって会って車と鍵を受け取って、だからこそ借りた車を大事にするのではということ。その車を大事にしている人の顔を見て、返す時もその顔を見る。そしたらやっぱり、友達じゃなくても、初めて会った人でも、粗末には扱えないですよ。
もちろん、免許証の写真撮ったりとか、システム的な部分がしっかりしてることもありますけどね。
カーシェアの2種類のニーズ
それから、個人間カーシェアの車のラインナップを見ていると、車のジャンルというか、ニーズが2種類あることがわかりました。
実用のため
「移動手段として」「買い物に」といったニーズです。これを満たす車は割と安価で、24時間1,000円台から6,000円台などでシェアに出されています。うん、この場合はあまり高額にはできないですもんね。ライバルは民間のレンタカーや業者のカーシェアなので、それよりも価格を抑える必要がある。
娯楽のため
もうひとつが、「買えないけど1度乗ってみたい」「憧れの車」「楽しい車に色々乗ってみたい」といったニーズ。ここに、私やゆーすけくんが持つスポーツカーや、高級車などが入ります。このジャンルの車は、けっこう高額設定しても大丈夫。なかなか乗れない車という「価値」に払う対価としてユーザーも受け入れてくれます。
ゆーすけくんの車や私のEK9は24時間1万円程度の価格設定にしています。それでも乗りたい方がリクエストしてくる。そして、とても満足してくださる。
商売の原理原則は、「安く買って高く売る」「満足に対して対価が払われる」だと思っています。安く買ってなんらかの価値を付けたからこそ、高く売ることができる。自信のある商品なら、価値のある商品なら、満足を与えられる商品なら、それだけの価格を設定してもいい。
その昔、村上ファンドが「安く買って高く売る」としてだいぶ叩かれましたが、何がおかしいのか私には理解できませんでした。だってそれは資本主義の最も基本的なことだから。逆の、高く買って安く売る商売があったら、不勉強な私に教えてもらいたい。ま、EK9に価値を付けたのは私じゃなくて市場ですがw でも、今まで大事にしてきた車の状態の良さという価値は付けられたかな。
そして広告業界は、えてして価格を叩かれます。基本的に人件費ばかりのこの仕事。いいものを作るには、優秀なスタッフが必要。クライアントの満足に応えるために、その優秀な人材が深夜残業もいとわず作業するのです。そりゃお金かかるはずだ。しかしながら、モノの「仕入れ」がないために、それがタダ同然に扱われることがある。経営者ならわかるはず、人件費ほど高い経費はないのです。
カーシェアひとつで改めて思いました。安く買って、価値を付けて高く売ろう。価値を付けたら、臆せず見合った金額を要求しよう。すべてのビジネスマンがこうやっていけますように。もちろん私も、そうなれますように。
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